普通の男性と結婚したい。普通の条件の男性を探している。という声を、結婚相談所のカウンセラーとして日々お聞きしています。
しかし実際には、婚活市場で言われる「普通の男性」と、世間一般での「普通の男性」の間には大きな隔たりがあります。その結果、理想と現実のギャップに悩む方が非常に多いのが現状です。
私は結婚相談所で10年以上のカウンセラー経験があり、3,000組以上のカップル成立に携わってきました。その経験から、条件設定と幸せな結婚には深い関係があることを実感しています。
本記事では、婚活市場における「普通の男性」の実態と、幸せな結婚につながる現実的な条件設定の方法についてお伝えします。あなたの理想の結婚に近づくためのヒントを見つけていただければ幸いです。
- 婚活市場における「普通の男性」の実態
- 世間一般と婚活市場での「普通」の違い
- 幸せな結婚につながる現実的な条件設定の方法
- あなたに最適な婚活サービスの選び方
- 結婚後の幸せを見据えた相手選びのポイント
1.婚活における「普通の男性」の実態とは?
結婚相談所で多くの女性会員様から「普通の男性を紹介してください」というリクエストをいただきます。しかし、その「普通」の定義は人によって大きく異なることが多いのです。まずは、婚活市場で一般的に言われている「普通の男性」の条件について見ていきましょう。
1-1.婚活市場で言われる「普通の男性」の定義
婚活市場における「普通の男性」とは、一般的に年収400万円以上、大卒以上、身長170cm前後、正社員という条件を満たす方を指すことが多いです。
私が結婚相談所で3,000組以上のカップル成立に携わってきた経験から、このような条件設定の背景には、「安定した生活への期待」「将来への不安」「周囲からの期待」といった様々な要因が絡み合っていることがわかっています。
たとえば、ある30代前半の女性会員様は、「実家暮らしでもいいので、年収400万円以上、大卒、身長170cm以上の方がいいです」とおっしゃっていました。これは決して高望みではないとお考えでした。
しかし実際には、このような条件を全て満たす男性は、婚活市場全体の2割程度しかいません。さらに、その2割の方々は非常に人気が高く、多くの女性からアプローチを受けている状況です。
このように、婚活市場での「普通」の基準は、実は決して「普通」ではないことが多いのです。
1-2.世間一般における「普通の男性」との違い
では、実際の世間一般における「普通の男性」とはどのような方なのでしょうか。厚生労働省の最新データによると、日本人男性の平均年収は約430万円、平均身長は約167.6cmとなっています。また、学歴については、現在30代の男性の約5割が大学・大学院卒となっています。
つまり世間一般では、年収300〜400万円台、身長165〜170cm、高卒〜大卒という範囲が最も多い「普通の男性」の姿といえます。
私がカウンセリングで関わってきた幸せなカップルの多くは、このような世間一般の「普通」の範囲内の条件の方々です。実際、年収1,000万円以上の方との結婚が、必ずしも幸せな結婚生活につながるとは限りません。
大切なのは、条件の高さではなく、お互いの価値観や生活スタイルの一致です。たとえば、年収350万円でも堅実な生活設計ができる方や、高卒でも仕事に対して真摯に取り組む姿勢を持つ方など、数字では測れない価値を持つ方は数多くいらっしゃいます。
1-3.なぜこのようなギャップが生まれるのか
婚活市場と世間一般での「普通」の定義に、これほどの違いが生まれる理由は主に3つあります。
まず1つ目は、既に結婚している男性の存在です。多くの「普通の男性」は20代後半から30代前半で結婚しています。そのため、婚活市場には必然的に条件の良い人か、何らかの事情がある人が多くなる傾向にあります。
2つ目は、周囲からの影響です。友人や家族からの「最低でもこれくらいの条件の人と結婚すべき」というアドバイスや、SNSでの理想の結婚生活の投稿など、様々な情報が私たちの「普通」の基準を上げています。
3つ目は、将来への不安です。晩婚化や経済状況の変化により、より安定した条件の方を求める傾向が強まっています。その結果、本来は「ハイスペック」と呼ばれるような条件が、婚活市場では「普通」として認識されるようになっているのです。
私は結婚相談所で多くのカップルの成婚に携わってきましたが、条件にこだわりすぎて良いご縁を逃してしまうケースを数多く見てきました。次章では、このような状況を踏まえた上で、幸せな結婚につながる現実的な条件設定の考え方についてお伝えします。
2.婚活で成功する条件設定の考え方
婚活市場と世間一般での「普通」の基準に大きな違いがあることがおわかりいただけたと思います。ここからは、このギャップを踏まえた上で、実際に幸せな結婚につながる条件設定の方法についてお伝えします。
2-1.重視すべき3つの条件とは
私の結婚相談所での経験上、成婚に至ったカップルの多くが重視していた条件は以下の3つです。
- 価値観の一致度
- コミュニケーション能力
- 生活習慣の親和性
それぞれについて詳しくご説明します。
価値観の一致度
価値観の一致度とは、お金の使い方や休日の過ごし方、将来設計などについての考え方が合うことです。年収や学歴といった条件は、実はこの価値観の一致を確認するための一つの目安でしかありません。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、お互いの気持ちや考えを適切に伝え合える力のことです。たとえ年収が高くても、相手の気持ちを理解しようとしない方とは、長期的な関係を築くことが難しくなります。
生活習慣の親和性
生活習慣の親和性は、実際の暮らしを共にする上での相性です。食事の時間や掃除・整理整頓の習慣、休日の過ごし方など、日常生活での価値観が近いことが、実は結婚生活の満足度に大きく影響します。
これらの条件の重要度と具体的な内容を表にまとめました。
重視すべき条件 | 重要度 | 具体的な確認ポイント |
---|---|---|
価値観の一致度 | 最重要 | ・結婚生活の理想像 ・お金の使い方の考え方 ・子育ての方針 |
コミュニケーション能力 | 重要 | ・相手の話を聞く姿勢 ・自分の気持ちを伝える力 ・問題解決への前向きさ |
生活習慣の親和性 | 要確認 | ・食事の時間や好み ・掃除・整理整頓の習慣 ・休日の過ごし方 |
2-2.絶対に譲れない条件の見極め方
幸せな結婚生活のために、あなたが絶対に譲れない条件は何でしょうか。その見極め方をお伝えします。
まず、自分の生活に直接的な影響を与える条件は譲れない条件として考えましょう。たとえば、持病があり通院が必要な方であれば、その医療費を含めた生活費を賄える経済力は必要不可欠です。
次に、価値観に関わる重要な条件も譲れない条件となります。結婚後の二人暮らしを想定している方にとって、「実家同居が絶対条件」という相手とは、根本的な生活設計が異なってしまいます。
実際に私がカウンセリングで関わった方の例をご紹介します。ある女性会員様は、「土日は必ず家族と過ごしたい」という強い希望を持っていました。そのため、休日出勤が多い職種の方とは相性が合わないと判断し、平日のみ勤務の方に絞って活動を進めました。結果として、価値観の合う素敵な方との成婚が実現しました。
このように、譲れない条件は「〜以上」という上限を設定するのではなく、「〜以上あれば十分」という下限として捉えることが重要です。そうすることで、本当に大切な条件が明確になり、より現実的な婚活が可能になります。
2-3.柔軟に考えるべき条件の判断基準
一方で、柔軟に考えられる条件もあります。それは主に、時間とともに変化する可能性のある条件です。
年収は、キャリアとともに上がっていく可能性があります。また、見た目の印象は、身だしなみを整えることで大きく変わります。さらに、コミュニケーション能力も、お互いの努力で改善することができます。
私がカウンセリングでお会いした方の中には、「年収400万円以下はNG」と考えていた女性が、「将来の目標がはっきりしていて、それに向かって着実に努力している」という理由で、年収350万円の方との結婚を決意したケースもありました。実際に、その方は5年後には目標を達成し、今では安定した家庭を築いています。
大切なのは、条件を数値化することではなく、その条件が示す本質的な価値を見極めることです。次章では、そのような本質的な価値を見出すための、具体的なポイントについてお伝えします。
3.幸せな結婚につながる婚活の進め方
条件の考え方が整理できたところで、実際の婚活での具体的な進め方についてお伝えします。3,000組以上のカップル成立に携わってきた経験から、幸せな結婚につながるポイントをご紹介します。
3-1.条件だけにとらわれない相手選びのポイント
私がカウンセリングで成婚に導いたカップルの多くは、最初の条件設定から大きく視野を広げた方々です。相手選びで重要なのは、表面的な条件ではなく、その人らしさや人間性を見極めることです。
たとえば、年収350万円でも将来のキャリアプランがしっかりしている方や、高卒でも読書習慣があり知的好奇心が旺盛な方など、条件だけでは測れない魅力を持つ方は数多くいらっしゃいます。
実際に、ある女性会員様は「年収600万円以上、大手企業勤務」という条件にこだわっていましたが、中小企業で働く年収400万円の方との出会いを機に考え方が変わりました。その方の「家族を大切にする姿勢」や「誠実な人柄」に惹かれ、現在は幸せな結婚生活を送っています。
3-2.お互いを理解し合うためのコミュニケーション方法
条件以上に重要なのが、お互いを理解し合うためのコミュニケーションです。価値観や考え方を共有する時間こそが、相手のことを本当に知るチャンスとなります。
具体的には、「休日の過ごし方」「お金の使い方」「仕事と家庭のバランス」などについて、率直に話し合うことをおすすめします。このとき大切なのは、相手の意見を否定せず、まずは受け止めて理解しようとする姿勢です。
たとえば、「将来は専業主婦になってほしい」という男性の意見に対して、すぐに反論するのではなく、「なぜそう考えるのですか?」と掘り下げて聞いてみましょう。その背景には「家族との時間を大切にしたい」という思いがあるかもしれません。
実際のコミュニケーション例をご紹介します。
【NG例】

「将来は専業主婦になってほしいんだ」

「えっ、私はずっと仕事を続けたいのに…」
【OK例】

「将来は専業主婦になってほしいんだ」

「そう考えるようになった理由を聞かせてもらえる?」

「自分の母が仕事で疲れていて、家族との時間が少なかったから…」

「家族との時間を大切にしたいってことなんだね。私も同じように考えてるよ。ワークライフバランスについて、もう少し具体的に話し合った方が良さそうだね」
このように、お互いの価値観の背景にある思いを理解し合うことで、より良い関係を築くことができます。
3-3.結婚後の幸せを見据えた価値観の確認方法
最後に、長期的な幸せのために必ず確認しておきたい価値観についてお伝えします。結婚後の生活をイメージしながら、以下のような点を具体的に話し合うことが重要です。
- 休日の過ごし方(一緒に行動するか、個人の時間も大切にするか)
- 家事の分担(具体的な分担方法、外部サービスの利用)
- 子育ての方針(教育方針、しつけの考え方)
【将来の生活設計について】
- 住まいの場所(都心か郊外か、マンションか一戸建てか)
- 家計の管理方法(共同口座の有無、生活費の分担)
- 貯蓄の考え方(毎月の貯蓄額、使い道の優先順位)
【お互いの家族との関係について】
- 実家との付き合い方(訪問頻度、援助の程度)
- 冠婚葬祭への参加(どの範囲まで参加するか)
- 介護の考え方(将来の可能性も含めて)
これらの価値観の確認は、必ずしも完全に一致する必要はありません。大切なのは、違いがあることを認識した上で、お互いに歩み寄れる部分を見つけることです。
たとえば、ある成婚カップルは、休日の過ごし方について次のような話し合いを行いました。

「休日は趣味の釣りに行きたいんだけど…」

「私も自分の時間は大切にしたいから、それはお互いの趣味の時間として大切にしよう」

「ありがとう。ただ、毎月第1日曜日は一緒に過ごす日にするのはどう?」

「それ良いかもね。その日は一緒に出かけたり、ゆっくり家で過ごしたりしよう」
このように、お互いの希望を尊重しながら、共通の約束事を作っていくことで、結婚後も幸せな関係を築くことができます。
4.あなたに最適な婚活サービスの選び方
これまでお伝えした、幸せな結婚につながる条件設定や婚活の進め方を実践するためには、あなたに合った婚活サービスを選ぶことが重要です。婚活サービスによって特徴や向いている方が異なるため、まずはそれぞれの特徴を理解しましょう。
4-1.婚活サービス別の特徴と向いている人の違い
主な婚活サービスには、以下の3つがあります。それぞれに異なる特徴と強みがあり、あなたの婚活スタイルに合わせて選択することが大切です。
- 結婚相談所:専任カウンセラーによる手厚いサポート
- マッチングアプリ:気軽に始められる自由な活動
- 婚活パーティー:実際に会って相手の雰囲気が分かる
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
結婚相談所
結婚相談所は、専任のカウンセラーがサポートし、条件に合った方を紹介してくれるサービスです。身元確認済みの会員のみが登録しているため、結婚を真剣に考えている方との出会いが期待できます。特に、仕事が忙しく自分で相手を探す時間が取れない方や、効率的に結婚相手を見つけたい方に適しています。
マッチングアプリ
マッチングアプリは、スマートフォンで気軽に始められ、自分のペースで相手を探せるのが特徴です。比較的若い世代の利用が多く、結婚を視野に入れながらも、まずは恋愛から始めたいという方に向いています。ただし、結婚意識の高くない方も含まれるため、目的意識の確認が重要です。
婚活パーティー
婚活パーティーは、実際に会って相手の雰囲気を直接確認できる機会です。コミュニケーションが得意な方や、対面での出会いを大切にしたい方に向いています。一度に複数の方と出会えるものの、深い価値観の共有までは難しいため、きっかけづくりとして活用するのがおすすめです。
各サービスの特徴を詳しく比較表にまとめましたので、こちらも参考にしてください。
サービス種別 | 月額費用の目安 | おすすめの方 | 活動の特徴 |
---|---|---|---|
結婚相談所 | 12,000円~+入会金 | ・結婚を最優先 ・効率重視の方 ・忙しい方 |
・身元確認あり ・専任担当制 ・紹介型中心 |
マッチングアプリ | 3,000円~5,000円 | ・まずは様子見 ・じっくり派 ・若年層の方 |
・自由な活動 ・写真で選べる ・メッセージ中心 |
婚活パーティー | 参加費3,000円~/回 | ・対面重視の方 ・休日活動派 ・外交的な方 |
・その場で会える ・複数と出会える ・雰囲気が分かる |
4-2.サービス選びで陥りやすい失敗と対策
婚活サービスを選ぶ際によくある失敗が、「とりあえず無料だから」という理由での選択です。確かに費用は重要な要素ですが、それ以上に重要なのは、あなたの婚活目的に合っているかどうかです。
たとえば、「早く結婚したい」という明確な目的があるにもかかわらず、無料のマッチングアプリだけを使い続けるのは効率が悪い場合があります。逆に、「まだ結婚について考え始めたばかり」という段階で、高額な結婚相談所に入会するのも、モチベーション維持の面で難しいかもしれません。
また、「1つのサービスだけに依存する」というのも要注意です。それぞれのサービスには一長一短があるため、あなたの状況や目的に応じて、複数のサービスを組み合わせることで、出会いの可能性が広がります。
サービス選びで最も大切なのは、あなたの結婚に対する本気度と、現在の生活スタイルに合わせることです。そのため、婚活サービスは一度に全てを始めるのではなく、段階的にステップアップしていくことをおすすめします。
次項では、その具体的な方法とタイミングについてお伝えします。
4-3.効果的な活用方法とステップアップの時期
婚活サービスを効果的に活用するためには、適切なステップアップの時期を見極めることが重要です。初めから高額なサービスを利用するのではなく、段階的にステップアップしていくことをおすすめします。
まずは、マッチングアプリなどの手軽なサービスから始めることで、婚活市場の雰囲気を掴むことができます。この段階では、自分の魅力の伝え方や、相手とのコミュニケーションの取り方などを練習する期間として活用しましょう。基本的な月額費用は3,000円~5,000円程度です。
そして、ある程度婚活に慣れてきたら、より結婚に特化したサービスへのステップアップを検討します。たとえば、マッチングアプリで3ヶ月程度活動して、結婚への意識が高まってきた段階で、結婚相談所の利用を始めるのが理想的です。結婚相談所の場合、入会金と月額費用で15万円~30万円程度の費用がかかりますが、専門家のサポートを受けられる分、成婚までの道筋が明確になります。
実際に私が支援したカップルの例をご紹介します。32歳の女性会員様は、まずマッチングアプリで2ヶ月間活動し、その後結婚相談所に入会されました。マッチングアプリでの経験が、結婚相談所での活動をより効果的なものにし、入会から5ヶ月後に成婚が決まりました。
婚活のプロとして、特におすすめしたいのが、結婚相談所とマッチングアプリの併用です。結婚相談所では条件に合った真剣な出会いを、マッチングアプリでは幅広い出会いを得ることができ、相乗効果が期待できます。
ここまで、婚活における「普通の男性」の実態から、具体的な婚活の進め方、そして婚活サービスの選び方まで見てきました。最後に、これらの内容を整理してお伝えします。
まとめ
この記事では、婚活における「普通の男性」の実態と、幸せな結婚につながる婚活の進め方についてお伝えしてきました。
重要なポイントを整理すると、婚活市場での「普通」の基準は、必ずしも現実の「普通」とは一致しないということです。大切なのは、表面的な条件にとらわれすぎず、その人の本質的な価値を見極めることです。
また、幸せな結婚につながる条件設定では、価値観の一致度やコミュニケーション能力、生活習慣の親和性を重視することが大切です。これらは、結婚後の幸せな生活を左右する重要な要素となります。
そして、これらの考え方を実践するためには、あなたに合った婚活サービスを選び、適切なタイミングでステップアップしていくことが効果的です。
婚活は決して簡単な道のりではありませんが、正しい考え方と適切なサービスの選択があれば、必ず素敵な出会いへとつながっていきます。この記事が、あなたの幸せな結婚への一歩となれば幸いです。
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